2024年3月、バカリズム氏による「ノンレムの窓」第6弾が放送されました。
今回は定年間近で未解決事件を追う刑事の物語「有終の美」と、小学校のPTAの役員決めを巡る心理戦を描く「PTA」。
2話ともにバカリズム氏らしさが全面に出た予想外なオモシロイ展開でした。
ではそれぞれのあらすじを見ていこうと思います。
ノンレムの窓 2024春 第一話ネタバレあらすじ「有終の美」
ノンレムの窓 2024春「有終の美」登場人物の整理
最初にメインの登場人物から。3人の男たちの「駆け引き」がこの物語を形成しています。
1人目の登場人物は定年も間近に迫ったベテラン刑事の塩原
2人目が犯人の身代わりを買って出た黒田。
3人目が真犯人を名乗る佐伯ですが…
10年もの間にわたり、殺人事件を追い続けてきた定年間近の刑事とその犯人の、想像のちょっと斜め上をいく結末の物語です。
ノンレムの窓:有終の美 ネタバレあらすじ①未解決事件と犯人の出頭
定年も間近に迫ったベテランの塩原刑事にとって、執念の末に掴んだ犯人の尻尾だった。
10年前に起きた傷害致死事件。決定的な証拠も有力な情報もないまま10年の月日が流れていた。
しかし、地道な聞き込みと独自の推理で遂に容疑者、黒田清秀に塩原たどり着いた。
証拠を突きつけ自供させるべく、警察署を出て黒田の潜むマンションへ向かおうとすると…
こちらへ歩いてくる黒田の姿があった。
塩原刑事が声をかけると、彼は間違いなく容疑者の黒田清秀だった。罪を償うために、出頭するのだという。
…容疑者が自首してすべてを告白すれば、長年の未解決事件は解決の方向に向かうことになる。
しかし…これでは塩原刑事の手柄にならない。10年間の操作と独自の推理が水の泡になってしまう!
「ちょっと待ってよ / 冷静になろうか / そんなに急がなくても」
様々な言葉を駆使して、このまま黒田が出頭するのを防ごうとする塩原刑事を横目に、「(警察署の)中で全部話しますよ」と署に向かおうとする黒田。
しかし、それでは手柄にも何もならない。そこで塩原刑事は彼に「任意同行」を求める。
そうすれば「塩原が黒田を警察署に連れてきた」という体裁(ていさい)には、なる。
しかし黒田は「自分で行くから任意同行なんて必要ないでしょ」
塩原刑事も「カツ丼食いに行こうよ。ごちそうするよ」と食い下がっているところに、佐伯という男が現れる。
ノンレムの窓:有終の美 ネタバレあらすじ②真犯人,佐伯と恋人のナツコ
この佐伯と黒田が何やら揉め始める。
佐伯が言う。「オマエまさか、出頭しようとしてたのか?」
黒田「ああ…そうだよ」
ここで彼らが衝撃的なことを語り始める。「なんでお前(黒田)が罪を被(かぶ)ろうとしてんだよ!お前はやってないだろ!」
黒田「おれがやったんだよ。ナツコのことはどうすんだよ…ナツコにはお前がついてなきゃいけないんだよ!」
状況はこうだ。事件の犯人は本当は佐伯で、黒田は何もしていない。
しかし、佐伯にはナツコという大事な恋人がいることを知る黒田が、2人を守るために罪を被って出頭しようとしていた。
そこへさらに、出頭しに来た佐伯が鉢合わせてしまったわけである。
この佐伯という男は塩原刑事にとってはノーマークの人物で、あまりにも予想外の展開である。
そして、佐伯も警察署に出頭しようと歩き出す。
塩原刑事が先ほどと同じく「任意同行してもらおうか」と食い下がるも「自分で出頭しますよ」と佐伯。
これでは10年も事件を追ってきた塩原刑事の手柄は幻と化してしまう…
警察署の目の前でなおも、口論を続ける真犯人の佐伯と、罪を被ろうとしている黒田。
そんな状況で塩原刑事は「カツ丼食いに行こうよ。そこで話そうよ」と2人の説得に成功する。
カツ丼を食べながら、彼らは次のような結論に至る。
ノンレムの窓 2024・春
— ふじわら龍 (@asadoramamania) April 1, 2024
「消せない私」の本郷奏多と
「夫を社会的に抹殺」の栁俊太郎が
一緒の画面で見られるとは〜
(((* ॑꒳ ॑* ≡ * ॑꒳ ॑* )))オオオー
かつ丼割り勘…💦#ノンレムの窓 pic.twitter.com/PUbrnZyhO3
佐伯が出頭するのがやはり正しい。彼が刑期を終えて出所してきたら、黒田が暖かく迎えてやるというのがいいじゃないか。
そして、ナツコが佐伯を思う気持ちに変化がなければ、2人は一緒になる…
塩原はこうつなげた「黒田君、佐伯君のことはオレが責任もって預かるから、そういうことでいいか。佐伯君、改めて、任意同行ということでいいかな…?」
「え…?あ、はい…」と任意同行にこだわる塩原にやや困惑しつつも、佐伯は返事をした。
やや強引だが、何とか任意同行と言うかたちに持ち込むことに、塩原は安堵したその瞬間、塩原の携帯が鳴った。
ノンレムの窓:有終の美 ネタバレあらすじ③本当の犯人が出頭した?!
電話は部下からだった。
「カタヤマ ナツコという女性が自首しました。ノーマークだったんでビックリしてるんですけど、証拠もすべて一致したんで、この女が犯人で間違いないです…」
塩原「そうなんだ…じゃ、わかった、じゃあ…戻りま…す」
カツ丼を食しながら黒田は
「今まで食べたカツ丼でいちばんです」
佐伯は
「おれもです。いやあ、(刑務所に)入る前に、食べに来といてよかったです」
と満足な様子だが…塩原刑事は彼らにう告げるのだった。
「あのさあ…割り勘でいいかな…?」
…カツ丼は1杯850円である。
–完–
ノンレムの窓 2024春 第二話ネタバレあらすじ「PTA」
PTAを引き継がせたい女と、PTAを逃れ続ける女の熾烈な戦いと、「そんなこと、あるん?」と言いたくなる結末の物語です。
ノンレムの窓 2024春「PTA」登場人物の整理
こちらのメインの登場人物は3人。
1人目は何としてもPTAの仕事を三井由奈に引き継がせたい関本朝子。
2人目はPTAを出来ない理由を並べ長年PTA役員を逃れ続けた三井由奈。
3人目が何年もPTA会長の座についている田中会長。
ノンレムの窓:PTAネタバレあらすじ① 関本朝子がPTAをやってるワケ
舞台は東京杉並区にある普通の小学校のPTA。
関本朝子はPTAの集まりに参加していた。
彼女がこの集まりに参加するのは、初めてのことではない。
「PTA」と聞くと、6年前に巻き込んでしまった女性のことを、彼女は一塊の罪悪感と共に思い出してしまうのだ。
進行役の役員が話し始める「皆様、お集まりいただき、ありがとうございます。わが校のPTAは、まったく新しい体制に生まれ変わります…」
6年前…
朝子は子供の保護者らの小競り合いの調停までやらされるPTAを、渋々ながら務めていた。
一般的な学校のPTAというものは「強制参加」という縛りはない。
しかし、彼女の学校では子供1人につき最低1回はPTAに参加することが絶対だった。
そんな慣習に理不尽さを感じながらPTAを務める関本だったが、彼女は目をつけている人物がいた。
三井由奈だ。
関本朝子がPTAをやらされる1年前、彼女と由奈はPTAの役員決めの集まりに呼び出されていた。
当然ながら2人ともPTA参加を何とか回避したいというのが偽らざる本音。
由奈がどうかという議題が持ち上がると、そのタイミングで彼女の携帯が鳴った。会社からだ。
席を外した彼女から、今度は全員の関心が朝子へと向けられる。
彼女は出産直後で、育休中の身だった。
そんな彼女にPTA役員の一人が提案したのは時間的拘束の少ない「指名部」。
その場の雰囲気に逆らえずにいるうちに、PTA役員らから拍手が起こる。
朝子がPTAにさせられたのは、由奈が席を外したせいだったのだ。
ノンレムの窓:PTAネタバレあらすじ② 逆襲の朝子
PTAというのは「Parent-Teacher Association:親と教師の組合」の略。
朝子のいるPTA組織図は以下の通り。
役員本部が、会社で言うところの幹部組織。物事を決定し、予算を決める。
その下に、学級委員部、指名部、広報部などがあり、様々な活動を受け持つ。
関本がやる指名部というのは、次期PTA役員の候補者選びだ。
しかし、指名部が時期の役員を決められない場合、指名部の中から一人が本部に入らねばならないというブラック企業並みのルールがあった。
朝子は何としてもそれだけは避けたい。
ところで朝子はどんな人物なのか。
綺麗❤️
— しーぃちゃん .. (@schneiden674) March 24, 2024
ノンレムの窓に出演おめでとうございます🎊👏🏻👏🏻👏🏻😆
めっちゃ嬉しいです🎶
#wakagram #若月佑美 #ノンレムの窓 pic.twitter.com/cEc1Z5sFCM
朝子より一回り若く、人材派遣会社の会社員。ダンナは銀行勤めで学業優秀な長男、長男より5歳年下の次男。
おまけにタワーマンションに住んでいて朝子よりも裕福な経済状況。
「転落させてやろうじゃないか…!!」
朝子は内なる逆襲の炎を灯らせていた。
しかし由奈には逃げ切られ、朝子は次の年から本部に入るという、最も避けかかった結果となる。
…と思っていたら、朝子に思わぬチャンスが訪れる。
朝子の夫の転勤が決まり、彼女の本部役員としての穴埋めを選出する運びとなったのだ!!
候補に挙がったのは由奈と逃げ続けていた澤田真由美の計2名。
くじ引きでさっさと決めようという役員らだったが、どうしても由奈に逆襲したい朝子は2人に「なぜ私がPTAをやれないのか」をその場で発表させることに。
真由美は
- ここへ転入してくる前の学校で、2年分PTAを務めていたこと
- 子供が4人いること
- 夫と離婚協議中であること
- 末っ子がまだ3歳であること
…という理由を挙げた。
由奈は用意していたタブレットでデータを見せながらプレゼンテーションを実施。
- 由奈が5年前までは2度にわたってPTAに自ら立候補していたが、ジャンケンで負けてPTA入りできなかったこと
- 現在は仕事が忙しすぎること
- 夫が月23万円の住宅ローンを組んで仕事が辞められないこと
さらに2人の「私は大変なんです合戦」は続く。
真由美「父が去年他界して、まだ立ち直れていなくて…」
由奈「私の祖父母も亡くなっています」
朝子の心の声「おい!今、沢田に聞いてんだよ!」
真由美「夫と離婚になった理由は、夫の浮気です!」
由奈「ウチの夫は…3度浮気しました」
朝子の心の声「なんだそのマウント!」
真由美「子供4人のほかに、夫にはもう1人の子供がいました…! 相手は私の親友でした!!」
朝子の心の声「これにはさすがに勝てな…」
由奈「うちの夫が浮気した相手は…私の…母です…」
朝子が「三井さん…さすがにそれは無理すぎじゃ…」と由奈に言いかけるや、高らかな笑い声が役員たちから起こる。
結局、この話は信じてもらえずに朝子に代わって由奈はPTAの本部役員に。
「三井由奈よ…!! PTAになる運命だったんだ…!!」
朝子はついに、由奈への逆襲を遂げるのであった。
しかし、これを機に朝子は由奈の意外過ぎる事実を知ることになる。
ノンレムの窓:PTAネタバレあらすじ③意外過ぎた三井由奈の真実
PTAの仕事の引継ぎを始めた朝子と由奈。
夕方まで仕事が続き、夕飯の支度は大丈夫かと尋ねる朝子に、由奈は衝撃の真実を朝子に告げる。
「夫はいつも母といるんです。」そして興信所に依頼して入手したという写真を見せながらさらに驚きの事実を口にする。
写真が捉えていたのは、ラブホテルの前で腕を組んでいる夫と由奈の母の姿だった。
「鶯谷のスイートホームっていうホテルで毎週末、会ってたんです」
そう話している間にも、上司から電話があり、叱られている始末。
自己肯定感の低さから、小学生にさえ自信なさげに挨拶をする由奈。
由奈は非常に自己肯定感が低く、あの時に言っていた「不幸アピール」は全て本当だったことに、引継ぎから2週間足らずで朝子は知ったのだった。
そんな由奈を見るうちに、朝子の心には罪悪感が芽生えるようになる。
「自分がされて嫌なことを人にするな、と両親から厳しく言われて育ったのに…私は彼女を恐るべきPTAの中枢に引きずり込もうと…」
そんな中、朝子はPTA会長の田中から「彼女を案内して」と告げられる。
ノンレムの窓:PTAネタバレあらすじ④恐るべきPTAの中枢
朝子は由奈をPTA本部へ案内する。そこは電子キーのかかった関係者以外立ち入り禁止の、いかにも怪しい入り口だった。
中に広がっていたのは、驚きの光景だった。
豪華なシャンデリアや座椅子がしつらえてある、まるで王宮のような部屋。
中央には会長の田中がPTA役員らと談笑しながら過ごし、校長先生にお茶汲みをさせている。
田中はそこで「名誉会長」と呼ばれ、まるで王様のように過ごしているのだった。
「PTAで、君の人生はパーフェクトに変わる。ようこそ!PTAへ!」
「田中名誉会長」から大歓迎を受ける由奈。
そんな彼女を見つめつつ、朝子は心の中で由奈に謝っていた。
「ごめん、三井由奈。田中は名誉会長でい続けるため、子供を作り続けている変な人なの。ウチのPTAは…他とは全っ然違うんだよぉ…」
部屋の中央にあるパソコンのモニターにはPTAのロゴマークが見える。
それは「Parent-Teacher Association:親と教師の組合」の略ではない。
「Perfect Tanaka Association:完全なる田中組合」であった…
ノンレムの窓:PTAネタバレあらすじ⑤そして、6年後…
その後、朝子は夫の転勤に伴い、杉並区を離れた。しかし、朝子の心には由奈への罪悪感が残ったままだった。
それから6年の年月が流れ、朝子は再び杉並区へと戻ってきた。
場面は再度、物語冒頭の2024年に戻る。
2歳だった次男は小学2年生になり、朝子は再びPTAを勤めることとなった。
会合へと出向く朝子…
なんと、そこで見せられたのは田中名誉会長からの動画メッセージであった。
田中は未だに、名誉会長をしていたのだ。
さらに朝子は、衝撃の事実を知ることとなる。
田中「この度、私は大名誉会長の座に退き、PTA会長の座を後任に譲ることにしました」
そして新会長として現れたのは、田中の妻となった「田中由奈」だった…
そしてそのお腹は、明らかに子供を宿している膨らみが見て取れる。
驚愕する朝子に、由奈は画面越しに語りかけてきた。
「あなたのおかげで、私は幸せになれました。お帰り…関本朝子さん!」
由奈の手にあったのは、「任命 副会長 関本朝子」と記された書状であった…
–完–
とにかく松雪さんが綺麗でした✨#ノンレムの窓 #松雪泰子 pic.twitter.com/4doIkp9cqx
— ゆずな (@waka_yuzua) March 31, 2024
ノンレムの窓 2024春 ネタバレ感想:有終の美・PTA
では、みんなの感想を見てみましょう。
「面白かった」という感想が大半ですね。
PTAは経験者の方々の共感の声が寄せられていますね。
PTAに対してこういう見方も。
今回は以上です!
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